「私は何を食べればよいの?」、「こんな症状に合う薬膳茶はどれですか?」という質問が多く寄せられます。あるいは「熱中症の予防に水分補給と言っていました」とか、テレビでお医者さんが毎日水を2リットル飲みましょう」と言っていました。などもよく言われる言葉です。
中医学では、季節の気に合わせて養生する五臓六腑や風寒暑湿燥火に合わせた薬膳処方がありますが、まずは「今の貴女の体質をチェックすることが大切です。『中医学的体質とは』に書いてある内容をよく読んで、今の自分の体質はどんな風に傾いていっているのかを知ることが大切です。その傾きを正常に戻す食べ物や飲み物が、あなたに必要な食べ物や飲み物になるのです。
まずは、今の自分の体質をチェックしてみましょう。
1番「気虚」から8番「湿痰」までそれぞれ縦の列でチェックをしていきましょう。
各項目にある質問で、今感じるというものにはチェック、時々あるもチェックをします。一方、以前はあったけど最近はないというものはチェックはしません。
1.気虚タイプ | 2.陽虚タイプ | 3.血虚タイプ | 4.陰虚タイプ |
□ 疲れやすい | □ 寒がりである | □ 顔色が悪く、ツヤがない | □ ほてりやのぼせを感じる |
□ ふらふらするめまいがある |
□ 手足が冷たい |
□ 唇やつめの色が白い | □ 眼や口が乾く |
□ 汗をかきやすい | □ 顔色が白っぽい |
□ 髪や肌がパサつく |
□ 夜型生活(夜更かし)不眠 |
□ 呼吸が浅い | □ 物忘れが多い | □ 立ち眩みやめまいがする | □ 肌が乾燥している |
□ 風邪をよく引く | □ トイレが近い | □ 目がかすむ |
□ イライラしやすい |
□ 声が小さい | □ 下痢気味(軟便) | □ 情緒不安定気味 | □ 空咳が続く |
□ 胃腸が弱い | □ 耳鳴りがする |
□ 寝つき悪い、眠り浅い 目が覚める、睡眠不足 |
□ 寝汗を良くかく |
□ 手足がだるい | □ お風呂は長風呂 | □ 食が細い、または食欲不振 | □ 便秘気味、コロコロ便 |
□ 食が細い、または食欲不振 | □ 腰がだるい、または痛い | □ 足がつる、まぶたがピクつく | □ 風呂に長くつかれない |
□ 舌は白っぽく腫れぼったく 歯形や苔がまだら |
□ 舌は小さく白い、 苔は潤っている |
□ 舌は白く、 小さくひび割れがある |
□ 舌は赤く、ひび割れがある |
□ 経血の色が薄い | □ 経血の量が極少 | □ 生理の経血が薄い | □ 経血の量は多め |
□ 経血の量が多め | □ 色が赤黒い | □ 生理の経血が少ない | □ 経血はねっとりしている |
□ 生理期間が長め | □ 下腹部疼痛、温めると楽 | □ 無月経、月経不順 | □ 生理不順 |
□ おりものは多めでサラサラと 水っぽい |
□ おりものはサラサラで 量が多め |
□ おりものは特にない |
□ おりものの量は少なく、 粘っこい |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
5.気滞タイプ | 6.湿(血)熱タイプ | 7.血瘀タイプ | 8.陰虚タイプ |
□ お腹や脇が張って痛い | □ 暑がりで汗っかき | □ 顔色がくすんでいる |
□ 胃のあたりでポチャ ポチャ音がする |
□ ゲップやオナラをしやすい |
□ 咽喉が乾きやすく、冷たい物が好き |
□ 皮膚が乾燥してカサカサ |
□ 梅雨時や雨の日に体調が 悪い |
□ ストレスを感じる | □ お酒をよく飲む |
□ 目元にクマが出来やすい |
□ 船に乗っているような めまいがある |
□ よくイライラする | □ 吹き出物や皮膚が化膿しやすい | □ 肩こりがある | □ カラダや足がむくみやすい |
□ 便秘気味 | □ 蕁麻疹が良く出る、カラダが痒い |
□ シミやそばかすがある または肝斑がある |
□ 痰や唾が出やすい |
□ 顔がほてり、手足が冷たい | □ 便秘気味(便が硬い) | □ あざが出来やすい |
□ カラダが重く、 手足がだるい |
□ 胃腸が弱い | □ 髪の毛が薄い |
□ 刺すような痛みがある |
□ 食欲不振、消化不良 |
□ ため息を良くつく | □ 風呂に長くつかれない | □ 便秘気味 | □ 下痢気味(軟便) |
□ 片頭痛がある | □ 脂っこいものやピリ辛、濃い味が好き | □ 夕方に微熱を感じる | □ 耳鳴りや突発性難聴 |
□ 舌は分厚く赤味、苔は黄色い 歯形は無い |
□ 舌は大きく歯形がある、 黄色い苔がある |
□ 舌は紫色、黒い斑点 下裏の静脈が太い |
□ 舌は大きく歯形がある 苔がべっとりしている |
□ 生理が不順 | □ 経血の量は多くねっとり | □ 生理痛がひどい | □ 経血の量は多くねっとり |
□ 生理前に胸や下腹部が張る | □ 生理周期が短め |
□ 経血の量は多かったり 少なかったり |
□ 経血の色は薄め |
□ 生理中は憂うつになる | □ 陰部に掻痒感がある | □ 経血に塊がある | □ 生理が遅れやすい |
□ おりものはあまりない |
□ おりものは黄色く粘つく |
□ おりものはあまりない |
□ おりものは多く粘つく |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
□ チェックの数 個 |
1番「気虚」から8番「湿痰」までそれぞれ縦の列でチェックをしていって、列の下に「チェックの数」の横にチェックのついた数を記入します。
もちろん一番多くチェックがついた体質が今の貴女の体質ということになりますが、ほかにも体質同士関連性があるものがあります。例えば気滞にチェックが多くついた人は血瘀にもチェックがつきやすいといったふうにです。ですから、一番多く着いたものから上位(ワースト)3位ぐらいまでが、今あなたがしんどいと感じている体調不良や症状の原因になっている体質だと考えられます。
今すぐに病院に入院して薬や手術の治療が必要ではなくても、何らかの不調を感じているということは未病の状態だと言えます。
未病とはつまり、すでに病気の芽が出て、病気の方へ傾いて行っている状態、今の生活習慣、食生活、生活環境を放置して続けていると、やがてバッタリ倒れてとうとう本当の病気になり日常生活が送れなくなり、入院して治療が必要になったり最悪突然死などに襲われるかもしれません。
自分の今の体質を把握したうえで、その傾きを正常に戻していく食材や薬膳茶を飲むようにすれば、少しずつ正常に戻っていきます。
今、貴女のカラダが寒・熱・虚・実のどちらに傾いて行っているのかを把握し、未病を癒し正常な方に戻すように養生しましょう。
漢方医や漢方薬局などで漢方薬や鍼灸の治療を受ける場合は、そのほかに下記のような問診を受けます。
今の症状がなぜ起こっているのか?詳しく原因を見極め正しい漢方薬の処方や鍼灸のツボを導き出すためです。「黙って座ればぴたりと当たる」占い師ではありませんので、より早くツライ症状から解放されて、楽になるためには出来るだけツライ症状のより細かい詳しい情報が必要です。思い当たることがあれば伝えましょう。
フリガナ: | 生年月日: 年 月 日 |
お名前: |
年齢: 歳 身長: ㎝ / 体重 kg |
性別: 男 女 |
最近の血圧:上 mmhg / 下 mmhg |
ご住所: 都道府県 市区町 |
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家族(続柄) 長男、長女など、年齢 |
/ 歳、 / 歳、 / 歳、 / 歳 |
仕事内容 1日中立ちっぱなしとか座りっぱなしとか 肉体労働など
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1日の勤務時間と週何日出勤するか |
1日 時間労働、週 日出勤 |
就寝時間、だいたい 時ごろ |
睡眠時間 時間ぐらい 夜中に起きる回数 回ぐらい |
食事(回数、時間、量など) |
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嗜好品でよく食べるもの(酒、コーヒー、たばこなど) | |
運動習慣 | |
主に感じるストレス | |
現在の主訴(最もしんどい症状)
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思い当たる原因
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いつ頃から
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病院などでの治療
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飲んでいる薬
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その他
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より正確な治療法を導き出すためには、出来るだけ詳しい情報があるほど正確になります。体質診断チェックのデータや舌診などに加えて、生活環境、生活習慣、食生活、職業、運動習慣などのデータを合わせて漢方薬や薬膳などが処方されます。
一発で完璧な処方が出来ない場合も多々あり、出された薬や食材であまり改善されない場合は、いつまでも飲み続けるものではなく、なにかほかの生薬を加えたり今入っている物を減らしたりして微調整して、オンリーワンの漢方薬が処方されます。
薬膳は処方された薬を応援するものです。冷えてしんどい症状があると診断され、温を補う漢方薬を処方されているのに、冷たい物やカラダを冷やす食材を食べていては効果が出ません。そんな場合はネギや生姜など温を補う食材を摂って薬を応援するとより効果的です。
常に、寒熱虚実を把握して、カラダの陰陽バランスを中庸に保つように調整しましょう。