スーパーでは手に入りにく漢方食材ですが、普段の料理にちょっと加えるだけでイヤな症状を改善したり体の不調を整えてくれる簡単に使える漢方食材を集めました。漢方薬のように苦いとかマズイとかといった、食材自体に特に味がないので使いやすい食材ばかりです。
乾物なので常備しておき、いろいろなお料理に加えてお使いください。エキスが滲み出て簡単に薬膳効果が得られます。
貧血、めまい、血液不足などが気になる方におすすめ
四物スープは、台湾では「坐月子(ズォユエツ)」と呼ばれる産後の女性が養生のために食べる料理として非常に有名です。
漢方薬にも、生理痛や生理不順など婦人科系の要薬「四物湯」という漢方薬があります。女性の健康は「血」とは切っても切れません。
カラダは、「血」で栄養と酸素を全身に送り届け養われています。中医学でも同じように「血(けつ)」は全身を営養すると考えます。
血が少なくなると西洋医学では貧血と言いますが、中医学では「血虚(けつきょ)」という証(体の状態)と診断され、血虚証になると、顔色に艶がない、唇や爪が青白い、めまい、立ちくらみ、動悸、肩こり、目のかすみ、視力低下、ドライアイ、貧血、冷え症、生理不順、経血量が少ない、無月経と言った症状が現れやすくなります。
毎月生理のある女性は、「血」を失いやすく血虚になりやすい生理体質です。また妊娠中も胎児に血で栄養を送り、出産してからの授乳も「血」です。何人も出産している女性は、より血虚になりやすくなります。
中国や台湾などでは、毎月生理後の1週間ぐらい、そして産後は1カ月間ぐらいのあいだ食生活を中心に「血」を補うことを重点的に行います。この期間によく食べるのが「四物湯」というスープです。
産後のケアをしっかりしておくのとおかないのでは、歳をとってからのカラダにとても大きな差が現れます。きつい更年期障害で苦しまないためにも血虚証を改善しておくことが大切です。
また、中医学では感情や精神状態、情緒なども「血」にとても関係があると考えます。血虚証になると感情の起伏が激しく情緒不安定になり、うつや不安、イライラ、不眠などの症状になりやすくなります。
さらに美容も「血」。みずみずしくハリや弾力のある美肌は「血」によって作られます。血虚になると肌に営養が行き届かず養えなくなって、シミ、しわ、くすみ、くま、肝斑、肌荒れ、吹き出物などが現れます。また髪は「血余」と言われ血虚になると髪の弾力やツヤも失われ、切れ毛、枝毛、薄毛になります。
補血食材
補血食材は、血虚の体質改善を図るための食材です。
漢方薬では、補血剤と言われ血虚の症状を治療する方剤があります。血虚体質がひどくなるとめまい、目のかすみ、顔色が白い、ツヤがない、唇痰、爪はもろく折れやすい、動悸、失眠(不眠)、大便乾燥、婦人の月経不順で経血量が少なく経血の色が淡いなどの症状が現れます。脈細数あるいは細渋、舌質は淡紅、苔は滑が特徴です。
補血食材は、ひどくなる前の未病の段階の方にオススメです。
五性:温
五味:甘・微苦
帰経:肝・脾
分類:行気
こんな体質におすすめ:血虚、気虚、陽虚
中医学的効能 :補血、養血、調血、活血、止痛
食品が持つ主な作用 :ストレス緩和、胃の痛みや不快感、食欲不振、胸や脇の脹痛、冷えによる生理痛や生理不順
打撲や捻挫にも効果的。
※これらは含有成分の働きを紹介するもので、薬事法に基づき弊社が販売する「四物湯スープ」の効果効能を示すものではございません。
豊富なビタミン・ミネラル
カロテン、タンニン、ビタミンB2、ビタミンC、鉄、ビタミンB1
[下処理方法]
特に下処理は必要ありません。
※注意事項
召し上がるのに、特に注意することはありません。
傷みが早い(風味が損なわれやすい)ので、冷蔵庫で保存し、出来るだけ早く使うようにして下さい。
(高温多湿の場所ではカビや虫が発生する恐れがあります)
〇薬膳四物鍋スープの素(布袋)
〇水 1.5~2リットル
味付けは最後に塩・コショウで整えるだけ。
〇薬膳食材3種は、さっと洗う。黒きくらげ、金針菜は熱湯に約10分ぐらい浸けて戻します。
〇鶏肉、豚肉、肉団子、魚介類、野菜などはお好きなものをご自分で用意してください。
山いも(長いも)、牡蠣などの薬膳効果のある食材を入れると、補腎効果がより高まります。
山いも(長いも)は皮をむき、7~10ミリぐらいの輪切りにして入れてください。
(煮過ぎるとつぶれてなくなりますのでご注意ください。最後にさっと火が通るぐらいでOKです)
1.お鍋に水1.5~2リットルぐらいを入れ、薬膳四物湯スープの素を布袋のまま入れて強火にかける。
2.煮立ったらお肉、魚介類、野菜などお好みの具材を入れ、材料に火が通ったら出来上がり。
塩・コショウで味を調えてください。
3.スープもすべてお飲みいただけます。(おうどんやラーメンを煮込んでもOK)
※小さなお椀に小分けして冷蔵(冷凍)保存して、食べる時に温め直してお召し上がりいただけます。
食べ物ですが、薬膳はカラダに作用があります。貧血気味の方や疲れ気味の人、肌荒れ、冷え症など血が不足気味の人にはぜひ食べていただきたいのですが、逆にほてりやのぼせがなど熱っぽい症状があるときや気血が停滞しているなどエネルギーが旺盛な人は逆効果になることがあります。
食べた時の体調の変化に気をつけ、もし気分が悪くなることなどがあればお控えください。
特に下記の人はお控えください。
■胃腸の調子が著しく虚弱な人。極度に食欲不振や嘔吐のある人。
■出血過多の人。