食べ物には、五性、五味、帰経があります。

その時のカラダの状態に合わせて食べ物を選ぶのが中医学の薬食の考え方です。いつでもだれでも、生姜や納豆が良いわけでもなく、また同じ人でも水でさえ飲んだ方が良い時もあれば飲まない方が良い時があります。テレビや雑誌など一般論的な情報に惑わされることなく、今の自分に必要な食べ物を選んで食べることが大切です。

五性とは、寒性、涼性、平性、温性、熱性の5種類です。

寒性・涼性は、カラダを冷やす作用がある食べ物で、夏季やカラダに余分な熱が籠っている時や『陰虚』、『湿熱』、『気滞』、『血瘀』などの体質にオススメの食べ物です。

一方、温性、熱性は、カラダを温める作用がある食べ物で、冬季や身体が冷えている時や『陽虚』、『気虚』、『血虚』などの体質におすすめの食べ物です。

　食べ物には、このように温・熱、平性、寒・涼の五つの性質があります。まず自分の今の体質をチェックして寒・熱・虚・実のどちらに傾いているかを把握し、その傾きを中庸にしてくれる食材を選んで摂ることでバランスを調えます。

誰かに良い食べ物でも、同じものが自分にも良いとは限りません。また同じ人でも年中同じものを食べるのが良いということもありません。足りないものを補う物や滞りや詰まりを取り巡りを調えてくれる物など、必ず今の自分の体質に合った物を選んで摂るようにしましょう。

特に気になる症状がなくても、健康診断で未病（病気の芽）が無いか？チェックすることも大切です。中医学的体質チェックもぜひやって今の自分の体質的傾向を把握し薬膳や生活習慣の見直しなどで正常に戻すようにしましょう。